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2019.12.09 MON

AWS MediaConvert 高速変換のTips

土田 和広

WRITTEN BY 土田 和広

はじめに

最近、AWS Elemental MediaConvert(以下、MediaConvert)の
高速変換をいろいろ試したので、細かい情報をメモしておきます。

想定読者は、MediaConvertのサービス用途を理解していて、
かつ、MediaConvertを使って動画変換したことがある方になります。

つまり、細かい説明はしていませんので、ご了承ください。

用語

AWSドキュメントでは、「Accelerated Transcoding」や「高速トランスコード」と記載されていますが、
本記事の中では、「高速変換」で統一します。

ちなみに、標準トランスコードは「通常変換」と表現しています。

前提

実行に 10 分以上かかるジョブには、高速トランスコード の使用を検討してください。(※1)

MediaConvertで高速変換を実施する目安ですが、AWSドキュメントに上記の記載がありました。
通常変換で「10分以上」かかる場合は、高速変換を検討した方がいいようです。

設定

高速変換を行う際に、設定変更が必要な箇所を下記に載せておきます。

1. キューの作成

新規にキューを作成する(既に作成済みであれば不要です)。

2.「Start at 0」

「ジョブの作成」の後、次の2ヶ所を Start at 0に設定する。

ジョブの設定

[ジョブの作成] – [設定] – [タイムコード設定] – [ソース]

➡︎ 「Start at 0」 に設定する。

入力

[ジョブの作成] – [入力] – [ビデオセレクタ] – [タイムコードソース]

➡︎ 「Start at 0」 に設定する。

3. 高速変換の有効化

ジョブの設定

[設定] – [高速化]

➡︎ 「Enabled (有効) 」 (または 「Preferred (推奨)」 ) を選択する。
※「Preferred (推奨)」については、この後の補足項目で少し説明しています。

料金

MediaConvertの使用料金は従量課金制となっており、最低料金はありません。
出力する動画の再生時間 (分) に応じて課金される料金体系になります。

また高速変換の場合は、下記を考慮する必要があります。

高速トランスコード はプロフェッショナル階層の機能です。プロフェッショナル階層の機能を使用する出力の場合、トランスコード出力の毎分の料金は高くなります。(*1)

  • ベーシック階層
  • プロフェッショナル階層

2つの階層があるうちの、高速変換はプロフェッショナル階層の料金として請求されます。
また、請求対象は出力尺のみのため、実行時間を気にする必要はありません。

※MediaConvertの詳細な料金体系の記述はここでは省略。末尾のリンクをご参照ください。(※3)

制限

入力・出力のコーデック等で高速変換がサポートされていない場合があります。
意外と盲点だったりするので、ご注意ください。

他にもサポート外の機能もあるので、高速変換を検討の際には要確認です。

高速トランスコードでサポートされないトランスコード機能 (※4)
・低速 PAL
・広告表示のブランキング
・モーションイメージ挿入 (モーショングラフィックオーバーレイ)
・補間型フレームレート変換
・VBI パススルー
・タイムコードパススルー
・SEI タイムコード
・タイムコードアンカー
・テレシネ出力
・逆テレシネ出力
・オープン GOP 出力
・埋め込みタイムコードソース
・デフォルトの 0 以外の Min-I 間隔の値
・ESAM
・SCTE-35 パススルー

補足

2019年10月9日、高速変換に “Preferred (推奨) “ モードが追加されました。

これにより、高速トランスコーディングの品質に満たないジョブもエラーになるのではなく、標準トランスコーディングモードにフォールバックされます。トランスコーディングジョブは、何らかの操作をしなくても自動的に再実行されるため、作業の手間が省けます。(*5)

つまり、高速変換を有効にする場合は、下記のような考え方でよいと思います。

・高速変換してエラーになったら、変換をやめる:「Enable」
・高速変換してエラーになったら、通常変換を行う:「Preferred」

おわりに

MediaConvertの動画変換時間の短縮に繋がる高速変換ですが、
設定方法等分かりにくい部分もあるので、検討の際はまず実際に動かしてみることをオススメします。

参考

元記事はこちら

AWS MediaConvert 高速変換のTips

土田 和広

土田 和広

2018年8月入社。streampackチームで働いています。

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