share facebook facebook twitter menu hatena pocket slack

2018.03.13 TUE

東京の町田市で、エコをさけぶ〜電子レシート体験記

増田 隆一

WRITTEN BY 増田 隆一

こんにちは、cloudpack.media編集長の増田です。

2月に東京都町田市で行われていた『電子レシートの実証実験』に、弊社がLINEのチャットボット開発に関わっておりましたので、その体験を兼ねて町田市まで行ってまいりました。

電子レシートの社会インフラ実証実験とは

経済産業省、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、東芝テックと、弊社を含むその他の仲間たちで、電子レシートを社会インフラ化するための実証試験です。

電子レシートは、買い物をしたときに受け取る紙のレシート情報が、そのままスマートフォンアプリに取り込まれた状態で、いわゆる家計簿としての集計情報だったり、購買履歴を使った傾向が見られるようになるというものです。

今回の実証実験では、町田市内の小売店舗27カ所で、スマートフォンアプリを使った電子レシートとプラットフォームを試験的に導入して、その有用性など検証してみることになりました。

最終的には、消費者(個人)を起点として購買履歴データを活用促進するために課題を発見・整理し、経済産業省が策定する予定の『電子レシートの標準規格』に反映されるのだとか。

町田市で行われた記者会見では、電子レシートと連携する家計簿アプリの紹介や、購入している食品から不足している栄養素などを教えてくれるアプリまで、その有用性がアピールされていました。

紙のレシートはリサイクルができない

いわゆる一般的な紙はリサイクルが可能ですが、レシートなどでよく使われる「感熱紙」は、古紙リサイクルの世界では禁忌品と呼ばれ、リサイクルできない紙という位置づけになります。

感熱紙の表面には、熱が伝わると黒く印字される特殊なインクが塗られているので、再生紙の製造時に混入すると、熱に反応してシミや斑点として現れてしまうのだそうです。

なのでレシートは、資源ごみとしては出さずに、燃やせるゴミとして廃棄するしかないという現状があります。一方で、コンビニやスーパーで買い物するとその都度、レシートが出てきてしまいます。レシートを受け取っても、受け取らなくても、結局は誰かが廃棄物として処理するしかないのです。

ゴミを廃棄するということは、何処かにコストがかかっているわけですから、レシートの廃棄にかかる年間コストって実は恐ろしく膨大で、その費用はまわりまわって私たち自身も負担していることになります。

そう、紙のレシートは無駄とかいう次元ではなく、まったくエコじゃないのです!

電子レシートを体験してきました!

ここは町田市内の実施店舗のひとつ『三徳 成瀬店』。撮影の許可がおりているとのことなので、こちらのスーパーに報道関係者と一緒にお邪魔しました。

さて、電子レシートを手に入れるには、とにかく何か買い物をしないと始まりませんよね。

広報の羽鳥が買い物かごを手にして、LINE向けのチャットボット開発に携わっていたcloudpackの比企を連れて歩きます。

「私、イチゴが食べたいです!」

いきなり値の張るイチゴを指名するとは、奢らせる前提になっていることが伺えます。値札をみた比企に、やんわりと却下されたようです。

「そうだ。私、豆乳が飲みたいんですよ」

許可を待たずにカゴには豆乳が。カロリー45%オフだそうです。

次にお菓子コーナーを物色する羽鳥。そう、この日はバレンタインデーの前日、義理チョコをここで買おうという作戦のようです。

すべての商品が決まったようです。電子レシートのアプリとLINEを連携させた後、バーコードをLINEに表示させてレジに並びます。

おやおや、やっぱり比企が支払うようです(なんと義理チョコの代金も比企のお財布から?)

レジのお姉さんに、スマホに表示されているバーコードを読み込んでもらってから、商品をレジに通します。

精算を終えると、スマホの画面で電子レシートが参照できるようになります。LINEを経由すると、買い物の度に1ポイントもらえるそうです。

まだ実証実験なので、紙のレシートも提供されます。紙のレシートは、結局すぐに不要になってしまうので、あらためてエコではないなぁと実感します。今回は町田市で実証実験が行われましたが、スマートフォンありきになっている仕組みの都合上、全国でレシートが電子化される日はまだまだ先になる気がします。

この日、テレビ東京の『ワールドビジネスサテライト』も同じスーパーに取材に訪れていました。相内優香アナが熱心に東芝テックの方にインタビューをしていました。当日の夜に流れた映像には、筆者が2回も映り込んでいました(まさかの地上波デビューです)。

みなさんは家計管理をどうやっていますか?

さて、レシートをしっかり受け取る人は、きっと家計簿をつけている習慣のある人でしょう。レシートが電子化されることで真っ先に浮かぶメリットは、家計簿の管理が少しは楽になるという点でしょうか。

紙のレシートを受け取ることがほとんどない筆者は、ここで我に返りました。

『自分はどうやって家計管理をしているんだっけ?』

筆者の家では家計簿をつけたりしていませんが(妻が一時期やろうとしていましたが続かなかったようです)、節約の意識が低いわけでもない。やはり無駄な出費は抑えたいですし、預貯金残高は毎月とても気になります。出入り管理しかしていないと、あまり貯蓄できないのは分かっているんですけどね。

そこで筆者は、買い物するとき積極的にクレジットカードで支払うようにしました。支払いの明細が利用日と店舗ごとに記録されるため、履歴が追いかけやすく、かつ支払いが管理しやすくなった気がします。レシートのようにもらいそびれたり紛失したりする心配もありません。もちろん何を買ったか、一つひとつの品を確認するにはレシートの方が便利ですが、案外、日付と店名から記憶って辿れるものです。また、カードはお金を支払っている感覚が薄れやすくなるので、カードのWeb明細ページにこまめにアクセスして、その月の利用金額の合計や内訳なども確認するようにしています。

現金で支払うシーンは、ランチ代と病院の治療費、衝動買い(無駄遣い抑止の意味をこめて)ぐらいでしょうか。あとは会社帰りに新橋あたりで、ふらっと飲むときも現金ニコニコ払いですね。

筆者の場合、食品・日用品を支払うときに使うカードと、それ以外の支払いに使うカードと2枚に分けています。これだけでも何にいくら支払ったのかの管理は割と簡単にできることに気がつきました。ポイントを貯めるという目的があると、カードを分けることに抵抗がある人もいるかもしれませんが…。

そういえば、今年1月にCES視察でラスベガスを訪問したときに、モール内にあるレストランで食事をしてカードで支払ったら、紙のレシートは貰えず、カードに紐づいているメールアドレスにレシート画像が添付されて届きました。今はこの仕組みだけで十分な気がします。

逆に現金で支払うメリットは何だろう?と考えると、貨幣としての価値はともかくとして、ズバリ『使途が追跡できない』ことじゃないかと思うのですが、それ以外には思い浮かばないんですよね。

電子レシートが標準化されることは、誰にとって意義があることなのでしょうか。利用者側に自分のレシートデータを活用するプラスαのメリットがなければ、利用者は付いてこないでしょうし、なかなか普及も進まないでしょう。実証実験の結果は早々に発表になるはずなので、有識者でもうひと捻り知恵を絞って、早急にプラスαを発見していただきたいものです。

ただのレシートが思いもしなかった価値をもたらす、そんな日が一日も早くやってきますように。

増田 隆一

増田 隆一

2015年にアイレット入社。cloudpackのマーケティングコミュニケーション担当 兼 採用マーケティング 兼 cloudpack.media編集長。ネコを愛する泡盛マイスター。虎ノ門界隈の飲食店制覇という壮大な野望を遂行中。