MR(Medical Representatives:医薬情報担当者)と言えば、製薬会社の営業マンのこと。

私が新卒で就活していた頃は、バブル崩壊前夜みたいな時期だったので、MRはとても派手な職業という印象がありました。製薬業界そのものが安定産業だし、求人情報を見ればMRはとても高待遇。某外資系製薬会社の大量採用の告知が新聞に載れば、その年収たるや眩しいくらいでした。

一方で、ストレスの多い仕事としても有名ですよね。長時間、病院の廊下で医師を出待ちして、やっと会話ができて、自社の薬の情報提供をするもほんのわずかな時間。そして、飲食やゴルフに手土産持参など、医師への接待も大事な仕事。よなよな続く激しい接待に身体を壊したり、生活に支障をきたすことも少なくなかったようです。

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『MR 接待』と検索してみると、その凄まじさが伝わってきます。高級料亭から高級クラブ、そしてタクシーチケットまでの至れり尽くせりな流れなど、実にド派手な時代もあったようです。ただし、これは過去のこと。

検索結果をよくみると、派手な接待ぶりがわかる記事のほとんどが、2011年よりも昔の記事なのです。

医師への接待は2012年に全面禁止になっていた

『医療用医薬品製造業公正競争規約』という医薬品業界全体のルールの中で、2012年4月からMRによる医師の接待が全面禁止になりました。国公立病院はもともと接待禁止だったので、主に私立の病院への対応に限ったルールということになります。

自社製品の専門的な知識はもちろんのこと、医薬品のプロとして医療現場への深い理解など、業界全体の専門知識とコミュニケーション力で勝負するMRが大活躍する時代になっていたのです。

接待が禁止された結果『講演会』『研究会』が活発化

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さて、接待が禁止されて、MRは医師とどのように交流を図っているのでしょうか。

先の規約によると

  • 商談での飲食は、1人あたり5,000円以内
  • 医薬品の説明会でのお弁当は、1人あたり3,000円以内
  • 情報交換会での飲食は、1人あたり2万円以内
  • 講演会・研究会の出席者への飲食は、1人あたり2万円以内

これ以外の飲食は禁止(当然、二次会も禁止)。ゴルフや観劇などの娯楽提供も禁止。フツーのIT企業で働いている私にとっては、この予算感で何か問題あるのかなー?という印象なんですが…(大学の偉い先生に講演を依頼して上限2万円というのは厳しすぎる感が否めませんが)。

そして規制が施行された後、正しく接待費が使える『講演会』や『研究会』は、以前よりも活発化しているそうです。

『講演会』『研究会』をインターネット配信で全国展開

製薬会社主催の『講演会』は、冒頭にMRが自社の薬の解説を行い、KOL(Key Opinion Leader)となる医師や大学教授が講演するというパターン。その後、情報交換会などが行われるという流れが多いようです。

著名な医師や教授は基本的に多忙ですから、全国行脚してマイクを握っていただくのはまず不可能です。講演会などに参加する医師たちも基本的に多忙なので、出席していただくのに苦労されているMRも多いはず。

『講演会』や『勉強会』は、全国にある営業所が独自に企画開催していることが多いようですが、インターネットを使ってクローズドなライブ配信 を行うことで、全国の医師に対して著名な先生の講演内容をお伝えすることができるんです。

すでに一部の医薬品販売の現場では、講演会のライブ配信が行われた実績もあり、好評を博しているようです。最新の研究成果や治験情報を病院の会議室や自宅でライブで見られるなら、お互いにハッピーですね!

ライブ中継は、MRが仕切ることをご提案

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cloudpackの『streampack LIVE』なら、これまで以上のお手軽さ&低コストで、すぐにライブ中継を始められます。すでにライブ配信をやったことのある製薬会社の方も『streampack LIVE』は、一考の価値アリです。

主催者は、中継元になる講演会にビデオカメラと配信のためのネット回線を用意するだけ。あとはcloudpackにお任せするだけでライブ配信が始められます。機材はレンタルで十分ですし、最近はどの講演会場にもネット回線がありますよね。

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例えば、病院の医局で医師に集まってもらい、講演会のライブ中継を見るとしましょう。担当のMRは、視聴会場でライブ中継の進行を仕切ります。送られてくる映像の合間に、自ら医薬品情報を説明したり、医師との質疑応答を行えば、立派な『説明会』になります。

MRにとっては、ライブ中継を通じて、目の前の医師が講演のどの話に興味を持っているのか、反応をつぶさに観察できる場にもなります。

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さて、気になる費用感ですが、『streampack LIVE』はライブ中継1時間あたり5,000円(初期費用1万円別途)で、あとは視聴接続数による従量課金になりますが、接続数が全国に及んだとしても、せいぜい十数万円の規模で、費用的にもかなり抑えられるはずですし、何よりも全国どこにでもクローズドにライブ中継できる効率の良さは計り知れませんよね!

もし講演会・研究会のライブ配信にご興味をお持ちの製薬業界の方がいらっしゃいましたら、まずは費用感の確認でもOKです。また、機材や当日の映像スタッフの手配もご紹介できますので、お気軽にcloudpackにご相談くださいませ。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

この記事は増田隆一(marketing communication, cloudpack)が書きました。